2016年6月2日木曜日

老人ホーム

日差しは強いが、この時期にしては珍しく強い北風が吹いて、暑さはさほど感じない。長年釣りをやっているせいか、毎日外へ出ると、まず風向きを確認するのがすっかり習慣になった。

とある老人ホームのおじいちゃん、きちんと言いつけ通りの期日にクリーニングを持っていったのに、「早すぎる」と怒られた。・・・おいおい、お前が忘れてるだけだバカ者め。

いつもの老人ホームに御用聞きを始めてはや15年、色んな老人達に出会い、すでに世を去ったお客も多数いる。

人を安心させるようなやわらかい口ぶりの人。
人の話を聞かない人。
不満や怨嗟をぶつけずにいられない人。
自分の事以外、一切関心がなく、温度を感じない人。
贅沢な暮らしをしていたが、身内と折り合いがあわず、施設に入った人。
ばあさんとの合コンが楽しみのオシャレな好々爺。
大暴れして、血だらけで死んだジジイ。
水槽の金魚に話しかけているヤバイおばあさん。

・・・ご年配の方々は、それぞれの性格に、生き様というものも加わっている。


あれだけ店をギッシリ埋め尽くしたクリーニングの山も、だんだんと隙間が見えてきた。冬物騒ぎも徐々におさまりつつある。売り上げとか、数字なんてもうどうでもいい。頼まれた事をやるだけの毎日です。




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